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2009年 02月 25日
ひたすら、ごはんを作る。
高山なおみさんの日々のエッセイ、 書店に行く度に気になってたけれど 長そうなので(もう10巻も!)避けていた。 たまたま図書館にあったので2週間前に2巻を借り(1巻はなかった)、 昨日3巻を借りてきて今読んでいるところ。 高山さんの料理はナンプラーを多用するので どこかアジアチック、夏の太陽が似合うごはんのイメージ。 数年前、「うちの玄米ごはん」という本を図書館で借りて いくつか作ってみたけれど、どれも簡単でおいしかった。 簡単でおいしい、これって大事なこと。 日々の暮らしの中では特に、気持ちの大変さが違う。 手の込んだ、美しくかつデリシャスな料理は目で楽しませてもらうだけにして 普段はプラスよりマイナス、を心がけている。 だから、ちょっと特別な料理はハレの日にとっておく。 いつもと違う気分を無理やり演出するのが楽しいのかも。 昔、高山さんがシェフをしていたという吉祥寺のレストランに 一度だけ行ったことがある。 その時はもちろん高山さんを知らなかった。 無国籍風の見たことのない麺が出てきて思わずドンブリの中を覗き込んだ。 味はよく覚えていないけれど、それまで食べたことのない不思議な味がした。 インド料理でもタイ料理でも中華でもなかった気がする。 細い麺に香り高い青菜が入っていた。 当時はナンプラーもパクチーも知らなかった。 一人で食べることにも慣れていない若かりし頃だったので がらんとした空間で少し緊張しながら麺をすすった。 ふと旅人のようだ、と思った。一人旅もしたことなかったけれど。 料理研究家といってもプライベートではインスタントラーメンも食べるし 時にはレトルトカレーで済ませたりする。 でも基本は和食。夕食は魚料理が多い。なるほど....と思いながら読む。 単なる食事日記ではなくて、日々考えたこととか本の感想とか エッセイとしてもなかなか面白い。 書店には山のように料理本が出ているけど 一冊の本が出来るまでの高山さんの思いやスタッフさんの情熱を知って なんだか図書館で借りて終えてしまうのが申し訳ない気がしてしまった。 日々の食事から、その人のまわりの空気や色が見えてくる。 私は何色なのだろう。 今夜は餃子だけど、餃子の作り方も毎回違う。意識して変えている。 多分まだ、自分もうちの食卓も、色探しの途中なのだと思う。
by mamakarin
| 2009-02-25 17:02
| 本
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